今日、ひとりの男性が多くの職員に見送られ、
両手に荷物をもって退所しました。
現場作業服姿の59歳。
私たちのもとに4か月いて、朝早くから夜遅くまで働いて
貯めたお金が20万円余り。
国の食費支援がもう少しの間、あったらー。
でもそれを乗り越えて彼は、がんばりました。
明日からの仕事は今、働いている職場です。
「またコーヒ飲みに寄れや」
笑って玄関を出ていきました。
2~3日したら「どうしてる?」、電話で声かけがいるなあ
そんな思いで見送りました。
彼の姿が道の向こうに小さくなって、
ようがんばったな!そんなことばを添え、わずかでも
「ご褒美」=奨励金を手渡してやれば、よかった。そして、
退所するときの笑顔をその後も見たい。
本人が拒まないなら、緩やかにかかわって
地域に融け込むように支援したい。
そう心に思いながら、遠ざかる彼を見送りました。
(山田 勘一)
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